適用範囲
1.対象部位
建築物内に配管された雑排水管とし、事前の調査・診断により本工法による施工が可能と判断された部位とする。
2.対象管種
本工法の管種及び継手は、次のとおりとする。
(1) 管種
・配管用炭素鋼鋼管
・水配管用亜鉛めっき鋼管
・排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管
・排水用タールエポキシ塗装鋼管
・排水用鋳鉄管(直管、異形管)
(2) 継手
・排水用ねじ込み式鋳鉄製管継手
・排水鋼管用可とう継手
・排水用鋳鉄管(メカニカル形、差込み形)
・溶接継手
3.施工配管の研磨及びライニング方法の決定
対象管種、継手が管径ごとに、事前調査作業で求めた最小必要肉厚の測定値により研磨方式が、及び、研磨後の気密テストの結果からライニング方式が検討される。
4.適用除外範囲
本工法の適用除外範囲は、次のとおりとする。
(1) 施工現場の雰囲気温度が5℃以下の場合
(2) その他、統括工事責任者が本工法の適用が困難と認めた配管
5.施工実施地域
日本全国。ただし、離島等は除く。(沖縄県は、本島のみ施工可とする。)
審査証明結果
本技術について、開発の趣旨及び開発目標に照らして審査した結果は、以下のとおりである。
(1) 塗膜の硬化促進を図るために、ライニング後、60~65℃の温風を1.0時間以上管内に送風することにより、即日復旧、即日排水が可能であると判断される。
(2) 研磨工程においては、管内面の錆及び付着物の除去に際し、立て管は2方向、枝管は1方向研磨を行うことによって、研磨性能が向上することが認められる。また、研磨前後の、内視鏡による観察、通過確認ピグの走行により管内の清掃及び研磨状態を確認することができると判断される。
(3) ライニング工程においては、ライニング後も垂れにくいチクソ性の高い防錆塗料を使用し、ライニングピグを用いてすべての開口部からの組み合わせによる複数繰り返しライニングを行うことにより、塗り残しや管閉塞がなく、仕上がりが平滑でピンホールのない所定の膜厚を形成することができるものと判断される。
(4) 形成された塗膜は、耐久性確認試験などにより、耐久性の高い塗膜であると判断される。
(5) ライニング樹脂は、各種試験結果及び安全データシートより耐薬品性と安全性を有するものと判断される。