給水管の電気防食による延命技術「ラスカットエ法」

適用範囲

1.対象部位
 建築物内の既設給水管で、事前調査の結果ラスカット工法による施工が可能であると判断される配管及び建築物内の新設給水管。
2.対象管種
 本工法の管種、呼び径及び継手は、次のとおりとする。
 (1) 管種及び呼び径
  ・水配管用亜鉛めっき鋼管         15A~200A
  ・配管用炭素鋼鋼管(白管)         15A~200A
  ・水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管   15A~200A
  ・水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管  15A~200A
 (2) 継手
  ・ねじ込み式可鍛鋳鉄製管継手(亜鉛めっき、樹脂コーティング)
3.適用除外範囲
 本工法の適用除外範囲は、次のとおりとする。
 (1) 施工可否事前調査の結果、全面更新せざるを得ない場合
 (2) 外面腐食が著しい地中埋設配管及び水中布設管
4.施工実施地域
 日本国内全域

審査証明結果

 本技術について、開発の趣旨及び開発目標に照らして審査した結果は、以下のとおりである。
(1) 防食効果の範囲については、極間電圧を20V程度まで高める方法を採用することにより、10m以上は達成できるものと判断される。ただし、防食効果達成期間は、呼び径や管種、錆の状態、水質などにより一様ではなく、3~18ヶ月の幅がある。
(2) アノード部材の飲料水に対する衛生面の安全性と、給水管材としての耐圧性については、「浸出試験報告書」や「耐圧力試験成績書」などから所定の基準を満足するものと判断される。
(3) アノード部材の耐久性については、「白金めっき電極の消耗率」などの検討結果により、30年以上の耐久性を有しているものと判断される。