雑排水管更生技術「モバイル　ハイブリッド工法（M・H工法）」

適用範囲

１．対象部位
　建築物内の既設排水管を対象とし、事前の調査・診断によりモバイル　ハイブリッド工法（Ｍ・Ｈ工法）による施工が可能であると判断される部位とする。
２．対象管種
　本工法の管種、呼び径及び継手は、次のとおりとする。
　(１) 管種及び呼び径
　　・配管用炭素鋼鋼管　　　　　　　　　　　32A～150A
　　・水配管用亜鉛めっき鋼管　　　　　　　　32A～150A
　　・排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管　　32A～150A
　　・排水用鋳鉄管　　　　　　　　　　　　　32A～150A
　(２) 継手
　　・ねじ込み式排水管継手
　　・排水鋼管用可とう継手
　　・排水用鋳鉄管継手
３．適用除外範囲
　本工法の適用除外範囲は、次のとおりとする。
　(１) 集合管、汚水管及び鉛管
　(２) 土中埋設管など配管の外部が腐食しているもの
　(３) 配管温度（注入口）が５℃未満の場合
　(４) 施工対象の雑排水系統の最上階及び最下階にて開口または点検口が取り付けができない場合
　(５) 横主管に対して複数の系統が連結し、切断が不可能な場合
　(６) その他、本工法の適応が困難な場合
４．施工実施地域
　日本国内

審査証明結果

　本技術について、開発の趣旨及び開発目標に照らして審査した結果は、以下のとおりである。
(１) 研磨工程において、管内面の錆及び付着物の除去に際し高圧洗浄と研磨材に硅砂を使用した吸引研磨を行うことによって、所定の研磨性能を確保できると認められる。また研磨後の吸引気流による管内清掃は、必要な付着性を確保することができるものと判断される。
(２) ライニング工程においては、管内面のビニルエステル樹脂塗料のライニングに際し、配管部位及び管径によって、吸引気流法、吸引気流ピグ法と回転噴射法を使い分けることにより塗り残しの防止、所定の塗膜厚の形成及びライニング面を平滑にすることができるものと判断される。
(３) ライニングは、各戸ごとに随時施工できるように、促進剤と硬化剤の混合量を調整して硬化時間を調整することで、作業の合理化を図り、施工工程試験での確認などにより、１日あたり５戸施工し、即日通水をできるものと判断される。
(４) 塗膜は、耐温水性に優れ、十分な耐久性を有することにより所定の基準を満たすものと判断される。