排水管更生技術「SRCTⅡ工法」

適用範囲

1.対象部位
 建築物内の既設雑排水管・雨水管・空調ドレン管を対象とし、事前調査・診断によりSRCTⅡ工法(以下、本工法と称す)による施工が可能である部位とする。
2.対象管種
 本工法の管種、呼び径及び継手は、次のとおりとする。
 (1) 管種及び呼び径
  ・配管用炭素鋼鋼管           25A~150A
  ・水配管用亜鉛めっき鋼管        25A~150A
  ・排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管  40A~150A
 (2) 継手
  ・ねじ込み式排水管継手
  ・排水鋼管用可とう継手
  ・ねじ込み式可鍛鋳鉄製管継手
  ・排水鋼管用可とう継手
3.適用除外範囲
 本工法の適用除外範囲は、次のとおりとする。
 (1) 機能上、可動を必要とする配管部品・弁類・伸縮継手等
 (2) 対象温度:雰囲気温度が10℃未満35℃超の場合(5℃~10℃では温風を吸引して配管内部を10℃以上に加熱できれば適用範囲内とする。)
 (3) 対象となる配管が著しく腐食していて、部分補修も困難な場合
 (4) 使用されている用途が特殊な排水管で研磨と洗浄により排出される付着物が一般的な汚泥として処理できない排水管系統。ただし、施工上発生した場合、その系統の汚泥は適切に処理するものとする。
 (5) その他本工法の適用が困難な配管
4.施工実施地域
 日本国内全域

審査証明結果

 本技術について、開発の趣旨及び開発目標に照らして審査した結果は、以下のとおりである。
(1) 研磨工程においては、配管内面の錆及び付着物を高圧水洗浄工法で除去し、吸引式で湿式研磨と乾式研磨を行なうことにより、管内表面の適切な塗装下地を形成できるものと判断される。
(2) ライニング工程において、形成された塗膜は、性能確認のための試験等から、耐衝撃性、耐温水性、耐薬品性を有するものであり、ボールピグを使った塗布を全管、全部位において行うことにより、防錆塗膜の塗り残しがなく所定の膜厚が形成され、たれがない均一な塗膜に仕上るものと判断される。
(3) 1日の施工範囲の基準が定められており、また、時間短縮のため事前に高圧水洗浄を行ない、低温時には温風による塗膜硬化促進を行なうことにより、立て管と枝管(専有部)を1日で施工することができるものと判断される。